市民の台所を半世紀支えた奈良「大門市場」閉鎖迫る-惜しむ声続々

買い物を済ませ店内で帰りのバスを待つ客と談笑する店主。1月31日に閉鎖される「大門市場」で

買い物を済ませ店内で帰りのバスを待つ客と談笑する店主。1月31日に閉鎖される「大門市場」で

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 50年間にわたり市民の台所を支えてきたが、1月31日で閉鎖が決まっている大門市場(奈良市今小路町)に現在、閉鎖を惜しむ多くの人が訪れている。

閉鎖を前に急遽開催された、第3回大門玉手箱

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 同市場は1960(昭和35)年にオープン。約1,000平方メートルの敷地に36店舗が軒を連ねた。しかし、近年は年々客足が減り、近隣に大型スーパーができたことで同市場を離れる店主も増え、現在残っているのは8店舗のみ。昨年11月、店主らが話し合いで閉鎖を決めた。

 同市場の入口に店を構える「大門ドラック」には、15年間同店に通う尾崎きみこさん(78)が腰を下ろし店主の衣川康代さんと談笑していた。尾崎さんは、奈良市の山間部から化粧品を買うために同店を訪れる。12時過ぎのバスに乗り13時前に到着、帰りのバスの時間までの約3時間を店内で過ごす。これがいつもこの習慣だった。閉鎖については、「寂しい」とただ肩を落としていた。

 衣川さんは、近鉄西大寺南口駅前の「衣川薬局」(西大寺南町)に移転する。そのほか、市場の中で、最も新しい松本精肉店の松本利美さんは「しゃあない」と寂しそうな表情をみせる。同店は、東之阪町への移転が決まっている。

 1月23日は、古本市「第3回大門玉手箱」が開かれた。昨年から同市場を活性化できればと始まったイベント。今回は、閉鎖を前に急きょ開催が決まった。主催する新井忍さんは、閉鎖について、「寂しい。もっと何かできることがなかったか…」とやりきれない様子。 

 この日は、約500人が同市場を訪れ閉鎖を惜しみ、店主は懐かしい再会を楽しんでいた。市場の営業時間は9時30分~18時。閉鎖日までは無休。

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