11種のフクロウと触れ合うことができるフクロウカフェ「わたわた」(奈良市法蓮町、TEL0742-81-8822)がオープンから1年を迎えた。
商品に触るなよと言わんばかりの「ゆきちゃん」は、「商品ディスプレーの守り神」とも呼ばれる
2014年9月3日にオープンした同店。入り口には「スタッフが案内するのでお待ちください」とのはり紙があり、案内を待っている間は、店内にいるフクロウから視線を浴びる。スタッフから「手の消毒」や「カメラのフラッシュをオフ」にするなど注意事項の説明を受けた後はフクロウをなでるなどの触れ合いが楽しめる。
店主は、動物の中でも特に鳥が好きで自身もフクロウカフェにハマったことから奈良でもと開業した脇田和行さん(51)。オープン当初は少しやんちゃな性格のメンフクロウ「ゆきちゃん」、表情豊かなシロフクロウの「けんちゃん」など10羽だったフクロウも、今年春ごろにはお気に入りの1羽に出会い、ウラルオウルの「ウララちゃん」が増えた。
「長く続けていきたい」と脇田さん。小学生以下は料金を半額にするなど料金設定を安価に抑えたのも「親子で気軽に来てもらいたい」との思いから。月平均500人の来店があるといい、1羽1羽に固定ファンも付いているという。
森をイメージした約15坪の店内に、4人掛けテーブル3卓と2人掛けテーブル1卓を備える。ドリンクは鳥の毛が入らないようにとふたを付けて提供するが、記者が取材に訪れた時、来店客は飲み物に手を付けずイスにも座らずフクロウとの触れ合いを楽しんでいた。ドリンクメニューは、コーヒーやオレンジジュース、マンゴージュースなど。テークアウトにも対応する。
スタッフも元動物病院勤務や鳥好きな人などフクロウに愛情たっぷり。フクロウが疲れた様子を見せると「休憩中」の札を置き、そんな日はごちそうのネズミを与えるという。普段はカロリーのことを考えて、ヒヨコやウズラを与えているという。
性別はDNA検査しないと分からないなどその生態に不思議なことも多いというフクロウ。魅力は「表情豊かな見た目としぐさ」といい、店を営業してからは、不思議な声で鳴くなどの新たな発見もあったという。足につないだ金具を自分で外し、朝には店内が荒れていたこともあるというから、たまにイタズラもするようだ。
「この1年皆さんによくしていただいた。もう1年頑張って行きたい。その気持ちでスタッフも頑張っている」と話す。
営業時間は11時~19時。料金は1時間=1,000円(ワンドリンク付き)。延長は30分=500円(ワンドリン付き)小学生以下は半額、未就学児無料。