奈良県は、2011(平成23)年度中に奈良警察署(奈良市三条大路1丁目)を移転すると発表した。移転後は、同署南側に隣接し、昨年9月に閉鎖した県営プール跡地との一体的開発による跡地利用を行っていく。
築40年と老朽化や機能拡充への対応検討時期にあった同署は奈良総合庁舎用地(奈良市大森町)へ移転。同年度中の移転完了を目指すため、その後の庁舎取り壊し、建設などを視野に入れれば、同署の跡地活用は2013年度ごろの供用開始がめどになる。
3月中旬に解体作業を終える県営プール跡地へのホテル誘致活動が行われているが、これまでに行われた2回の公募は不調に終わっている。同署の跡地利用としては、ホテルと相乗効果を発揮する商業施設などを想定し、来年度予算案に基本構想策定事業を組み込んだ。
奈良市を東西に貫く大宮通りに面した奈良署用地は9,200平方メートル。平城宮跡と奈良公園の中間地点にあたり、ホテルの開業と隣接地の有効活用が実現すれば、同エリアが新たな奈良の観光軸の中心になると予想される。
「ホテルを核としたまちづくり基本構想策定事業」で有識者の意見を聞き、ホテルを核とした一体的で面的なまちづくりの基本構想を策定し、早期開業に向けて積極的なホテル誘致活動を行う方針。