奈良市の消防出初め式が1月8日、鴻ノ池運動公園(奈良市法蓮佐保山)で行われた。
「災害に強い奈良を目指して」をスローガンに、消防の人員と装備を披露し防火意識の向上を図ることを目的に行ったもの。消防関係者など約1500人が参加した。
当日は9時30分から陸上競技場前で、幼年消防クラブや消防団員、33台の消防車両などによるパレードが行われた後、中央体育館で消防職団員表彰などの式典が開かれた。
式典で仲川げん奈良市長は、東日本大震災、紀伊半島大水害での消防隊員らの活動に触れ、「火の中水の中、危険を顧みず、いの一番に現場に駆け付け貴重な命をお守りいただいたことに感謝したい」と話し、「消防団員や女性防災クラブなど地域と一帯となり地域、国の安全を守っていくことに対し、多くの国民が関心を持ち、感謝の念を持った一年だったのでは。奈良市の安心安全を守って行きたい」と誓いの言葉を述べた。
日曜と重なったこともあり、会場は多くの人でにぎわった。中央体育館前では、高所救助放水車など消防車両の展示や物産展などが行われ、毎年恒例となっている女性防災クラブによる豚汁の炊き出しには一時200人近い人の行列ができ、約1100人分が無くなった。
正午からは、池に向かって一斉放水が行われ水のアーチに歓声が上がった。
昨年の火災件数は107件で、一昨年より11件の増。建物火災は54件で4件減少した。救急の出動回数は1万5826件だった。