入江泰吉記念奈良市写真美術館(奈良市高畑町、TEL 0742-22-9811)で1月2日、「没後20年 入江泰吉の東大寺」が始まった。
1月16日に入江泰吉が亡くなって20年となることに合わせて、入江の原点ともいえる東大寺にスポットを当てた展示を行う。戦後から亡くなる1年前の1991年までの東大寺の風景や仏像など初公開1点を含む計100点(カラー=40点、モノクロ=60点)を展示。加えて東大寺元長老の故筒井寛秀師が2003年に同館に寄贈した入江作品9点も展示する。
「私は東大寺のお導きによって、写真家になれたのだ」との言葉を残している入江。奈良大和路の写真家として初めて被写体に選んだのが、東大寺戒壇院の四天王像・広目天立像だったことなど東大寺との関わりが深い。1946(昭和21)年から撮り始めた「お水取り」として知られる「二月堂修二会」の作品も18点展示、今では毎年多くの参拝客が訪れる同法会も入江作品によって全国に知らしめるきっかけになった。
開館時間は9時30分~17時(入館は16時30分まで)。入場料は、一般=500円、高校生・大学生=200円、中学生以下=100円(小・中・高生は毎週土曜無料)。月曜休館(9日は開館、翌10日休館)。4月15日まで。毎月第2・4土曜には学芸員が作品解説を行う。