近鉄ケーブルネットワーク(KCN、生駒市)と、こまどりケーブル(生駒市)は4月1日から、市民が制作した番組を流す「タウンチャンネル」を奈良県全域で放送開始した。市民制作の番組を県全域で放送するのは全国でも初めて。
「テレビは見るから使う時代へ」をキャッチフレーズにした市民参加型の「タウンチャンネル」。市民が企画から、撮影、編集を行い制作した市民目線で情報配信する番組を24時間放送している。KCNが生駒市に限定して2008年スタートして、今月から奈良県の南部などをカバーしているグループ会社のこまどりケーブルと連携して県内全域に放送エリアを拡大した。現在、県内の北部と中部で約10万6,000世帯がケーブルテレビに加入している。
市民放送局のスタッフとして登録すると「021なら県民放送局制作番組」で番組を放送することができる。市民放送局に所属していなくても、自分で撮影編集した映像を投稿し放送する「投稿番組」、投稿した写真を放送する番組「テレビ写真館」などで情報発信することができる。
投稿番組では、写真などの静止画での放送も可能で、サークル活動のPRや、非営利団体の情報配信など、放送基準を満たしていればさまざまな形で情報発信ができる。そのほか、企業や団体に番組枠の販売も行い、そこでは枠の購入者が広告の販売も可能だという。
同局には現在約20人が登録しており、年齢は10~70代と幅広い。スタッフに登録すれば、ハンディカムのビデオカメラも貸し出す。タウンチャンネルの4月の番組は、県内のイベントなどを紹介したものや、旅行に行った際に撮影した素材を使った旅番組、奈良のNPOが制作した静止画のアニメなどを3時間ひとくくりで放送し、それを1カ月間ローテーションで流している。