奈良から初のJリーグ入りを目指し活動する「奈良クラブ」は3月3日、「『上手い』よりも『好き』!」をコンセプトに5年後(2016年)のJ2入りを目標にすると発表した。
今年、前身の都南クラブも含めると結成20周年を迎える同クラブ。2月には、元横浜F・マリノスのコーチ・吉田悟さんが監督に就任し、ブランドマネジャーに全国的に人気を集める麻雑貨メーカーの「中川政七商店」の中川淳さん、マーケティングアドバイザーに「ハートツリー」の服部進さんが就いた。
練習についても、これまでは選手の仕事が終わってから夜間に行っていたが、4月からは午前中の練習に切り替える。午前練習に切り替わったことで、やむを得ず退団した選手もいたが「上を目指すため」と選手兼コーチの矢部次郎さん。
新ユニホームは、正倉院の宝物の「瑠璃の杯」をイメージしたホーム用のブルーと、寺院や仏絵の着色に使われいたという薄いグリーンのアウェー用。シャツと靴下には、唐草模様をあしらった。
「困っていること」として、活動資金がないことや、チームを強化する上での選手の治療などのケア面、選手の雇用などを挙げ、「少しでも地元に協力してもらい支えてもらえれば」と呼びかけた。同チームの会員「ソシオ会員」は、個人=年額6,000円、法人=月額1万円。2010年度は200人だった会員も今期は500人に増やし、3,000万円の収益を目標に掲げる
4月10日に「A.S.Laranja Kyoto」との対戦で開幕するリーグ戦。5月22日のホーム戦では、初めて奈良市の鴻ノ池陸上競技場で行われ「TOJITSU滋賀FC」と対戦する。
「楽しむき持ちが大切」と強調する吉田監督は奈良に住んで1カ月。「まずはリーグ優勝しJFL(日本フットボールリーグ)を目指したい。奈良全体のサッカーの普及を」と意気込む。