冬至の日の恒例行事「冬至祭」が12月22日、正暦寺(奈良市菩提山町)で行われ、カボチャずくめの精進料理が振る舞われたほか、護摩祈願やお加持が厳かに営まれ、参拝者らは無病息災などの所願成就を祈願した。
同祭は、寒い冬を健康に過ごすために、また中風(ちゅうぶ)封じのためにカボチャを振る舞うもので、1952年から現在も毎年同日に行われている。また、祈とうされたはしを持ち帰り、来年返すことで1年の健康を喜ぶ。
10時から護摩堂で営まれた護摩祈願は、カボチャに刺されたはしの祈とうとともに、家内安全や交通安全の願いが込められた護摩木を僧侶がくべると真っ赤に燃え上がり護摩堂は煙に包まれた。錫杖(しゃくじょう)などを使い僧侶らが参拝者の身体に伝えるお加持も行われ、参拝者らはこれから1年の無病息災を祈願し手を合わせた。
住職による法話の後、カボチャご飯、カボチャの天ぷら、カボチャの白あえなど、カボチャずくめの弁当が振る舞われ、参拝者らはと舌鼓を打った。
毎年訪れているという大阪府大阪市在住の女性(84)は「歩ける間はこさせてもらう。お参りさせてもらいありがたい」と話す。