やまと郡山城ホール(大和郡山市)で8月30日、「第18回暴力団・銃器追放奈良県民大会~暴力に負けるな ひるむな 街ぐるみ~」が開催された。自治体関係者など約900人が参加し暴力団のいない安全で安心して暮らせる地域社会を実現するのために士気を高めた。主催は奈良県暴力団追放県民センターなど。
大会では、年間を通じて功労のあった団体や個人の表彰や、同センターの意志に賛同した芸能プロダクションWACが「ハイエナ組をやっつけろ」と題した演劇を披露し、街に暴力団が入っていく様子と対応策を参加者らにわかりやすく伝えたほか、タレントの立原啓裕さんが自身の体験を交えて講演を行った。
奈良県の暴力団組織団体は28団体(2009年4月現在)。暴力団構成員数は準構成員を含め約500人。「500人というのは一見少ないようだが、500人の生活費が月に20万円とすれば1カ月に1億円が暴力団に流れていることになる」(同センター)と話し、近年は従来から横行する薬物の密売や恐喝などに加えて、生活保護の不正受給をするなど日常生活や社会経済活動に入り込み資金獲得活動を行う傾向にあるという。
同センターは、暴力団の追放には資金源を断つことが重要として暴力団追放三ない運動の「暴力団を利用しない」「恐れない」「金を出さない」を浸透させるとともに、「金を取られる前に相談するこが大切」と強調。「自分で解決しようとせずに早期に警察や、同センターへ相談してください」と呼びかける。