奈良国立博物館で60回目の「正倉院展」-虹龍展示、伝聞通り雨天に

珍品の虹龍(ミイラ化した貂)「正倉院展」

珍品の虹龍(ミイラ化した貂)「正倉院展」

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 奈良国立博物館(奈良市登大路町、TEL 0742-22-7771)で10月25日より、「第60回正倉院展」が開催される。それに先立ち24日、報道陣や関係者らに内覧会が開かれた。

 同展では、光明天皇が大仏に献納したとされる聖武天皇の宝物、貴族の献納品、天蓋(てんがい)、文章を展示。きらびやかな白瑠璃碗をはじめ、虹龍や椰子実で作られた人面付き容器などの珍品の展示も。69点を出展、うち19点が初公開となる。また、「虹龍(こうりゅう)の検開時に雨が降る」との伝聞がある通り、当日は雨に見舞われた。

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 美しく輝く白瑠璃碗(はくるりのわん)は、ササン朝ペルシア(現在のイラン)の王侯らに分配され、その一部がシルクロードを越え伝えられた外面に円形切子を連続して刻んだカットグラス。古代ガラスの美しさを今に伝える宝物として世界的に注目される品。

 今回の展示品の中で異色を放つ虹龍は、宝庫に侵入したのか、龍と思い意図的に納入したのか、宝庫に入れられた経緯が謎のミイラ化した貂(てん)。「満済准后日記」(まんさいじゅごうにっき)には、足利義教の一行が、宝庫で「龍の日干」を観たと記録され、この小龍があることで宝庫の開検時に毎回雨が降るという伝記がある。足利義満が拝観したときにも雨が降ったと伝えられている。

 そのほか、ココヤシの殻を利用して作られた人面付き容器のヤシの実も宝庫に収められた経緯は謎で、少なくとも平安時代から宝庫にあったとされている。日本にない植物を利用した珍財の一つで宝物の国際性を考える上でも注目される。

 60回の節目を記念してこれまでの同展出展リストや、ポスター、主な宝物をまとめた「六十回のあゆみ」(3,000円)も販売。また、閉館1時間半前から販売するオータムレイトチケット購入者には、1964年の第1回正倉院展の復刻版チケットを記念品として進呈する。

 開館時間は9時~18時(金曜・土曜・日曜・祝日は19時まで)。入場料は、一般=1,000円、高・大学生=700円、小・中学生=400円。オータムレイトは、一般=700円、高・大学生=500円、小・中学校生=200円。11月10日まで。

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