NHKの番組などで人気の講談師・神田山陽さんが奈良市雑司町の東大寺で5月9日、｢神田山陽独演会『百連発・カヤの中』ツアー満願最終公演IN東大寺｣を開く。蚊帳の中という親密な場で、神田山陽さんの熱い語りを繰り広げる。

　独演会は、江戸時代にジャーナリズム的な役割を担っていた講談を、現代のエンターテインメントに昇華させようと、蚊帳の中で環境をテーマに行うもので、2007年6月に神田さんのふるさと、北海道大空町を皮切りにスタートし、約2年を経て最終公演を東大寺で迎える。

　巨大蚊帳は、アウトドアスポーツ関連商品の製造・販売を行うモンベル（大阪市西区）の協力で製作され、大きさは縦横最大12メートル、高さ2メートル。蚊帳の中は海の中にいるような雰囲気だという。

　神田山陽さんは「2007年から約2年かかって結願百回達成の運びとなりました。水を巡る新作講談の最終回を、『お水取り』の神事で有名な東大寺で公演出来ますことは、何よりの喜びです。更なる新作を加えて、より充実した高座を務めます。何とぞお運び下さいませ」とコメントしている。

　開場13時30分、開演14時。チケットは2,000円（大仏殿への入堂料別）。予約・申し込みはマジカルワンド（TEL 046-870-6522）まで。なお、今回の売り上げはすべて東大寺福祉事業団へ寄付する。