奈良ホテル(奈良市高畑町、TEL 0570-66-6088)西館が9月2日、リニューアルオープンする。
関西の迎賓館として1909(明治42)年に創業した同ホテル。創業当時から変わらぬたたずまいの本館(62室)の西側に1984(昭和59)年に建てられた新館を、9カ月に及ぶ大規模リニューアル工事を終え西館と改称してオープンする。一室ごとにゆとりを持たせ客室数は従来の65室から52室とし、カテゴリーは「スイート」(67.5平方メートル)=1室、「スタンダード」(22.3平方メートル)=4室のほかに、ニーズの高い「プレミアム」(和洋室、テラス付きなど、44.9~63.9平方メートル)=14室、「スーペリア」(33.7平方メートル)=33室を用意する。
全客室が緑豊かな中庭に面している西館のリニューアルコンセプトは、清らかで澄んだゆったりと落ち着いた様子を表す「清澄悠然」。快適性を追求しバス・トイレなど水回り設備の強化に努めたという。本館の象徴的なマントルピース(暖炉)や調度品をイメージした意匠も取り入れ、クラシックな雰囲気の内装に、奈良墨や吉野手すき和紙をはじめ、赤膚(あかはだ)焼、万葉集、正倉院文様モチーフなどを取り入れた客室アートに奈良の文化もちりばめた。
エレベーターホールには、同ホテルにゆかりのある著名人の名前を創業当時の赤れんがを用いて刻んだレガシーウオールや、かつて本館で使われていた鍵や真ちゅうのドアノブなどを額縁に収め同ホテルの歴史をアートで伝えている。
かつての日本料理店「花菊」は、席数12席の鉄板焼き「花菊」として装いを新たにオープンした。高台に位置することから眼下に広がる古都・奈良町や奈良盆地、大和三山や遠くの葛城・金剛・生駒などの山々を望みながらオープンキッチンスタイルでシェフとのコミュニケーションも楽しめる。営業時間は、11時30分~15時、17時30分~21時30分。客単価は、昼=8,000円~、夜=2万円~。
総支配人の原田隆太さんは「本館で創業時から受け継がれてきた伝統フレンチの技法を最大限に生かせるのが鉄板焼きだと考え、伝統をしっかり織り込んだ店を目指したい」と話す。「今後はインバウンド(訪日客)にもクラシックホテルの魅力を発信していきたい。クラシックホテルの物語やおもてなし精神とともに、さらなるラグジュアリーと快適性を追求する」とも。