中登美第3団地(奈良市中登美ケ丘)で8月31日、夏祭りが開催された。
開発から50年以上の歴史を持つ同団地では4年前まで毎年夏祭りが行われていたが、少子高齢化により一時中断していた。
子どもたちに夏祭りの楽しさを経験させようと、地域住民の子育て世代が中心となり、UR都市機構の協力の下、「中登美アンバサダー」が結成された。メンバーは団地在住者に限らず、独自にさまざまなイベントを実行し、地域を盛り上げることが目的。
資金はゼロからのスタートだったが、周辺の店の協賛や地域の人たちからの寄付で開催にこぎ着けた。回を重ねるごとににぎわい、今年は前半雨模様にも関わらず、昨年以上の人出だったという。
団地の一角で「カフェと雑貨の店 アンティーム」(奈良市中登美ケ丘)を経営する、アンバサダーメンバーの加来真紀さんは「古くからの団地と新しい住宅があるこの地域にほかに祭りがない。この祭りを通して地域の人や商店の人たちがつながって楽しんでくれたら」と話す。
祭りに参加した団地在住の年配者は「昔に比べ閑散としてしまった団地に、多くの人が来て盛り上がってくれてありがたい。手作り感があり、とても暖かい雰囲気のお祭りで楽しい」とほほ笑む。