奈良公園を瑠璃色のLEDで演出するイルミネーションイベント「しあわせ回廊 なら瑠璃絵」が2月8日～14日の7日間、行われた。

庭園イルミネーション

　8日のオープニングイベントを皮切りに、神秘的な瑠璃色のイルミネーションで彩られた夜の奈良公園を楽しんだ。奈良国立博物館（奈良市登大路町） 夜間特別開館、漢國（かんごう）神社韓園講（からそのこう）による獅子舞などの演舞「光の夜神楽奉納」、温かいフードやドリンクを提供するブース「瑠璃絵マーケット」も毎夜展開。10周年を記念し、9日にはLEDスカイランタン1000個が夜空を彩る「ANNIVERSARY スカイランタンイベント」も行われた。

　奈良公園の三大社寺（春日大社・興福寺・東大寺）を幻想的な光の道でつなぐ「光の回廊」では夜間特別拝観が行われ、東大寺南大門の金剛力士像がライトアップされ闇に浮かび上がる姿に手を合わせる人の姿も見られた。大阪から家族で初めて訪れたという40代女性は「昼よりも夜見る方が勇壮で神々しく思わず手を合わせた。幸せな今に感謝し世界の平和を祈った。とても寒いけど気持ちが引き締まる」と話していた。

　奈良国立博物館庭園や吉城川導線、浮雲園地など奈良公園の至る所に光の演出があり、「奈良春日野国際フォーラム甍～I・RA・KA～」（春日野町）では、庭園全体にイルミネーションが敷き詰められ幻想的な空間となった。奈良市内に住む女性（73）は「あまりに素晴らし過ぎて『わぁー、きれい』と何回も叫んだ。広大な夜の奈良公園で見るイルミネーションに感動した。初めて来たが、来年もまた来たい」と目を細めていた。

　最終日には、1880（明治13）年2月14日に開設された奈良公園の139回目の誕生日を祝い、恒例のバースデー花火も打ち上げられた。