奈良公園周辺で9月6日、木に角を擦(こす)り付ける雄鹿の姿が見られ、奈良にも秋の気配を感じさせた。
鹿の角は4月ごろから成長を始め、成長期は袋をかぶり中には血液が流れている状態。9月上旬に血流も無くなりその袋が破けて角が完成する。その際にかゆみを伴うのか、木などに角を擦り付ける雄鹿の光景が見られるのは、この時期の恒例。
角が完成すると繁殖期を迎え雄鹿は雌をめぐってけんかするなど気性が荒くなるため、これからの時期は注意が必要。奈良の鹿愛護会は「角で突かれることもあるので、特に雄鹿には極力近寄らないで」と呼び掛ける。