近鉄奈良駅前の行基広場で県が建設を進めてきた大屋根が完成し5月30日、約6カ月ぶりに広場が開放された。
奈良の玄関口で、待ち合わせなどにもよく利用されている同所。駅前の環境改善を目的に県が昨年11月から大屋根の設置工事を行ってきた。
当日は11時から、完成式典が開かれ、荒井正吾奈良県知事が「雨が降っても人が集まることができ、イベントができる。『奈良はいいとこ』と思ってもらえるような玄関に。街と駅が身近につながっていくよう利用してもらえれば」とあいさつし、関係者らがテープカットした。
東大寺・大仏殿の柱をイメージしたという奈良県産材のヒノキで化粧され、屋根は高さ約11メートル、アーチ状でガラス製。
市内在住の75歳の主婦は「傘を差さずに商店街に抜けることができるのでありがたい」や、「都会的なイメージになった」(20代の女性)、「明るくなったイメージ」(31歳主婦)、「以前よりきれいになったように見える」(70歳主婦)などの声が聞かれた。
6月2日の10時からは、大屋根完成を記念して東向商店街協同組合がイベントを開催。天平(てんぴょう)衣装や近鉄駅長の制服を着ることのできるなりきり体験が行われるほか、奈良県のゆるキャラ10体以上が集まる。開催時間は10時~16時。