阪神なんば線の開通で乗降客の増加が予想される近鉄奈良駅で2月17日、近畿日本鉄道、奈良近鉄ビル、奈良県警察、奈良消防局の合同で科学テロ対応消防合同訓練が行われた。100人が参加し実践さながらの訓練に同駅の利用者も訓練に見入った。
訓練は、同駅地下2階ホームに置かれたバックが突然爆発、中に入っていたサリンが飛散し、数人の負傷者がでたとの想定で、通報を受けた近鉄奈良駅交番の警察官が駆け付け状況を確認、同駅職員が負傷者に声を掛け励ます中、科学防護服に身を包んだ消防隊員と警察官が次々と構内に入り、負傷者の救助にあたりサリンの処理作業を行った。
訓練を終えて、奈良市消防局中央署の山本義次署長が「熱心に取り組んでくれた。このような事件は起こるかわからない。連携プレーが必要で定期的に訓練を行うことが望ましい」と総評。同社の岡根修司鉄道事業副本部長は「(奈良駅長を中心とした)自衛消防隊だけでは限界がある。駅だけで終わらせず鉄道全体のレベルを上げ、お客様に安心安全を感じてもらえるように務めたい」と話した。
阪神なんば線の開通は3月20日。