奈良県農林部担い手・農地活用対策課は11月1日から、農業に新規参入する意欲ある希望者を募集している。
奈良県内の農業は、農家の高齢化などから縮小傾向の中、非農家からの新規参入者を募集・支援することで産地の維持を目的とするもの。非農家が新規に農業を営むことは、農地の取得や、知識・技術の習得など難しいが、その高いハードルを下げるために知識や技術に加え、独立経営する際の融資面でも支援する。
今年6月に募集した前期では、農業に対して希望や夢を持った17歳~40歳の19人の応募があり、面接で15人に絞られ、農業大学校での事前研修を経て産地実践研修まで進んだのは9人。現在、独立経営に向けてイチゴや淡色野菜農家で約1年間の研修に励んでいる。
就農までの流れは、12月1日に予定する面接後、支援農家で1週間の事前体験を行い2010年1月6日~2月3日、桜井市の農業大学で農業に対する知識や技術を身に付ける。3月中旬ごろから受け入れ農家で1年間の産地実践研修を経た後、独立経営を始める。研修期間の給与は出ない。
同課は「自然を相手に生産活動を行う農業は、他の産業にない魅力ある素晴らしい職業。しかし、自然を相手にすることなので保障もないことなど厳しい部分も理解してほしい」と呼びかける。
募集人数は10人。農業に情熱を持ち、奈良県で営農できる人なら年齢も問わない。募集は11月27日まで。申し込み用紙は奈良県のホームページからダウンロードできる。