奈良市内の春日大社と興福寺、元興寺が現在、土曜限定で夜間参拝者を受け入れている。
今年で6回目の開催になる「秋夜(しゅうや)の奈良旅」の一環で、主催は奈良市観光協会。同協会の高橋一さんは「夜ならではの厳かな空気に包まれながら、ゆったりと参拝できる」と話す。
春日大社では、毎年節分と盆に行われる「万燈籠(まんとうろう)」を約1000基の釣り灯籠で再現した回廊を進んで国宝の御本殿で参拝してもらう。同神社広報担当者の秋田真吾さんは「釣り灯籠に火がともされるとシカやフジの花などの透かし彫りがシルエットとなり浮かび上がる」と話す。開催日は11月8日と15日、29日。
興福寺ではいずれも国宝の文殊菩薩坐像、十二神将立像などが並ぶ東金堂(国宝)を公開。元興寺では極楽堂(国宝)と五重小塔(国宝)や阿弥陀如来像、聖徳太子立像などが収められている法輪館1階を公開するとともに境内をライトアップする。開催日は11月8日と15日、22日。
拝観時間(拝観料)は、春日大社=17時30分~20時(700円)、興福寺=17時30分~21時(大学生以上=500円、中高生=300円、小学生=200円)、元興寺=18時~20時(700円)。奈良交通が路線バスのほか、開催に合わせ、定期観光バス「奈良若草山トワイライト・夜景観賞バス」や「世界遺産社寺周遊バス(奈良公園ルート)」を運行している。