近鉄・阪神相互直通運転が始まった3月20日、近鉄奈良駅(奈良市東向中町)で三宮行きの一番列車の出発式が行われた。
一番列車の同駅7時13分発、三宮駅8時38分着の8両編成の快速急行が同駅2番ホームに到着後出発式が行われ、野口満彦副社長から運転士の今村浩さんに「近鉄奈良~阪神三宮相互直通運転開始記念」と書かれたガラス製の記念プレートが手渡された。列車は、山本猛節近鉄奈良駅長が発車の合図で、多くの鉄道ファンに拍手で見送られる中、200人の乗客を乗せて近鉄奈良駅を出発した。
山本駅長は「これを機に奈良の四季折々の魅力を知ってもらえればと」話し、野口副社長は「安堵(あんど)の思い。(出発式に関して)和やかで非情にうれしかった」と笑みを浮かべた。
尼崎から一番列車に乗り同駅に着いたと言う男性は「一番列車に乗るために神奈川から来た。便利になった」と足早に奈良発の一番列車に乗り込んだ。
同駅では、開業を記念してトートバッグや時刻表などが入った記念品を乗客に配付。用意された500個は30分でなくなった。また、開業を記念した「阪神・近鉄瓶図バッジセット」などのグッズを販売する切符売り場では、多くの人が列を作り先頭の男性は「朝5時から並んだ」と話していた。
近鉄奈良駅~三宮駅までの料金は大人=960円、最短76分で結ぶ。