近鉄奈良駅前の行基広場で9月8日、「塩サンマ」の無料配布が行われ、用意した1000人分、2000匹のサンマは22分で無くなった。
奈良県魚食普及協議会が、今旬のサンマを味わってもらい魚の消費拡大を目的に実施したもの。当日は北海道根室産のサンマを用意。スダチと共に2匹を袋に入れて配布した。
12時過ぎには100人ほどだった列が13時30分ごろには500人以上に膨れ上がった。14時になり、同協議会会長・川井純司さんが「今年のサンマは昨年よりサイズが一回り小さいが、その中でも大きいものを用意した。脂がのってうまい。次の世代の子どもたちに食べさせていただき、次は店で買ってほしい」とあいさつした後、配布開始。
開始直後から雨が降り出し、屋根のある行基広場からあふれた人たちは傘を差して並んでいた。この日の一番乗りは11時30分から並んでいたという奈良市在住の和泉良一さん(70)。「旬の食材を食べるのが健康の秘訣(ひけつ)。しっかりとおなかをすかして塩焼きしたサンマでビールを飲むのが楽しみ」と笑顔を見せていた。
配布を終え、川井さんは「天候が悪いのでどうなるかと思っていたが、思っていた以上に早く完売した」と振り返った。