奈良で秋の伝統行事「鹿の角切り」始まる

鹿を捕まえて運ぶ勢子たち(2013年10月12日14時8分撮影)

鹿を捕まえて運ぶ勢子たち(2013年10月12日14時8分撮影)

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 春日大社境内の鹿苑(ろくえん)角切り場で10月12日、古都奈良の秋の伝統行事「鹿の角切り」が始まった。

のこぎりで角を切られる鹿

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 角切りは、発情期を迎えて気性が荒くなった雄鹿が突き合い死傷しないように、また人に危害を加えないようにと行われるもので、鹿と共生する奈良ならではの伝統行事だ。

 正午に安全祈願が行なわれた後、法被にはちまき姿の勢子(せこ)18人が角切り場に入場。場内に追い込んだ2頭から3頭の鹿を、竹竿(たけざお)を使って誘導し、縄の張られた「十字」と呼ばれる捕獲具を激しく逃げ回る鹿の角目がけて投げ、縄を引っ掛ける。

 縄をゆっくりとたぐり寄せ数人で鹿を押さえ込み、鹿に水を飲ませて落ち着かせ、のこぎりで角を切ると観衆からは歓声と拍手が湧いた。角には神経が通っておらず鹿に痛みはないという。

 大阪府から初めて訪れた柳原滉也くん(11)は「勢子がかっこよかった」と話していた。

 開催時間は12時~15時(入場は14時30分まで)。約30分間隔で行われる。入場料は、大人=1,000円、子ども=500円。今月14日まで。

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