「奈良で食べたい弁当」グランプリ-優秀賞15点を試食、商品化目指す

「『奈良のうまいもの』あじわいグランプリ」で行われた即売会、奈良ロイヤルホテルで

「『奈良のうまいもの』あじわいグランプリ」で行われた即売会、奈良ロイヤルホテルで

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 観光客に奈良の食の魅力を味わってもらおうと「奈良で食べたいお弁当」を募集した「『奈良のうまいもの』あじわいグランプリ」の発表記念イベントが2月5日、奈良ロイヤルホテル(奈良市法華寺町)で開かれた。県内の一般や企業から応募された104点から選ばれた優秀賞15点が試食会に並び、奈良県産食材を使用した奈良らしい弁当に出席者らは舌鼓を打った。

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 同イベントは、「奈良にうまいものなし」などと言われた不名誉を払しょくしようと、来年開催の平城遷都1300年祭に向けて奈良の食をPRするために奈良県が企画したもの。応募104点の中から「奈良のうまいもの」づくり部会委員や、旅行業関係者など17人の審査員が審査を行い15点の優秀賞を選んだ。料理に温泉の湯を使用したものや、大仏の頭に見立てた弁当など工夫もさまざまな入賞作品には、大和肉鶏、大和牛、ヤマトポークや大和野菜など県産食材がふんだんに盛り込まれている。

 奈良県民の人気投票で1位になった「奈良三彩(いろどり)弁当」を考案した味楽会代表幹事の古城正國さんは「奈良に来られる中高年の夫婦に喜んで食べてもらえるよう、見た目にきれいで、食べておいしく、もう一度食べたくなるような弁当を考えた」と話す。

 和風の弁当が並ぶ中、異彩を放ったのは「みやこうつり~遷都~奈良育ちサンド」。同サンドを作ったのは主婦の吉田奈麻さんで「子ども連れが奈良公園の芝生の上で手軽に食べられるものがないか」と考案したという。「若い人が奈良漬に触れるきっかけにしてもらえれば」とピクルスの代わりに奈良漬を添えた。

 主婦など販売手段を持たない人が考案した弁当については現在、製造業者を募集している。県マーケティング課の角山美穂主任調整員は「表彰しただけではなく、15の作品すべてを、ここに行けば食べられるといった形に持って行きたい」と話す。

 会場外では一般客向けに、入賞弁当の先行販売も行われたが、開始から15分足らずで完売。夫婦で奈良市内から訪れた60代男性は「いろいろな弁当に目移りした。今日は暖かいので、奈良公園に行って弁当を食べたい。楽しみ」と笑みを浮かべていた。

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